2011年6月10日(金)〜11日(土) 大阪市中央公会堂 当番世話人:鳴海善文(大阪医科大学 放射線医学教室)

ご挨拶

第25回日本腹部放射線研究会
当番世話人 鳴海善文
大阪医科大学放射線医学教室

 第25回日本腹部放射線研究会を、平成23年6月10日(金)・11日(土)の両日、大阪市立中央公会堂で開催させていただきます。来阪して頂ける多くの皆様にご満足いただけますように、教室員一同、力を合わせて会の運営に当たりたいと思いますのでよろしくお願いし申し上げます。

 今年3月11日の東北地方・太平洋沖地震とそれに引き続く福島原発の事故により被災された先生方には心よりお見舞い申し上げます。この未曾有の大災害による開催の是非を真剣に検討しましたが、被災の影響の少ない大阪から日本腹部放射線研究会として活力を発信することがこの時期において適切であると考え、今回の開催となりました。

 本研究会は1990年の初回開催時より、その目的は「病理と画像の詳細な対比を中心とした、臨床に役立つ画像診断」の研究会とし、歴代会長や世話人の皆様、そして日常臨床に真剣に取り組んでいる会員の皆様のご努力により、その伝統は生かされてきました。今回もその伝統を守り、口演発表のセッションでは、日常臨床に密接に関わっておられる病理の先生方のコメントを頂き討論を深めて頂きます。展示発表は、例年通り初日の夕方にポスターディスカッションの時間を用意しております。口演発表、展示発表ともに腹部画像の新進気鋭の先生方に座長をお願いしましたので、大いに会を盛り上げて下さるものと期待しております。

 基調講演では京都府立医科大学の柳澤昭夫先生に「IPMNの画像と組織像—嚢胞性病変としての位置づけからみて」、そして大阪市立大学の若狭研一先生に「早期肝細胞癌と前癌病変の病理」のご講演をご依頼しました。ランチョンセミナーはGEヘルスケア・ジャパン社と東芝メディカルシステムズ社、イブニングセミナーはシーメンス旭メディック社とフィリップスメディカルシステムズ社に担当して頂きます。クイズ症例は公募のクイズを10題解いて頂く形式になります。成績上位者にはささやかな景品を用意しておりますので、奮って応募して下さい。

 中之島の大阪市立中央公会堂は1917年に個人の寄付が端緒となり建築されたもので、2002年に建物の外観や内部空間はできる限り保存したうえで、耐震性能やバリアフリーを確保した改装が行われ、現在に至っています。中之島は北の堂島川と南の土佐堀川に挟まれ、東西に長く船の形をしており、中之島公会堂のある東端は水都の面影を残しており、東洋美術館、府立図書館など歴史的建物が建ち並び、公園もあり市民の憩いの場です。公会堂から土佐堀川を渡り南側に歩いて2〜3分で緒方洪庵の適塾があります。蘭学者・緒方洪庵の旧宅が公開されていて、ここに塾生福沢諭吉らの学びの跡を見ることができます。学会の合間に、屋外に出て公会堂の回りをゆっくり散歩されるのも一興かと思います。夜は、「食い倒れの街」大阪で難波や梅田の美味しい食事を囲みながら診断論議に花を咲かせて下さい。なお、恒例のサッカー大会、テニス大会は開催いたしますので奮ってご参加ください。

 最後に、本研究会を開催するにあたって多数の貴重な症例を応募して頂いた先生方、ご多忙のなか快く引き受けて下さった病理コメンテーター、座長、講演の先生方、ランチョンセミナー、イブニングセミナ−、機器展示に多大なご協力を頂いた各メーカーの方々、そして本研究会の運営を影で支えてくれた教室員に心から感謝します。